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Linuxによる「自宅サーバの構築」(2005年~2010年) – コンピュータ学

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Linuxによる「自宅サーバの構築」(2005年~2010年)

Linuxによる「自宅サーバの構築」
(2005年~2010年)

「自宅LinuxServerの時代」では、2005年~2010年にかけて自宅でサーバを構築したことをまとめたものを掲載しています。

LINUXによる「自宅サーバ構築の軌跡」

 自宅サーバの構築を10数年来行っています。自宅サーバを構築・運用していくためには、かなりの忍耐と多大な時間を必要とします。
 このWebサイトでは、Linux(FedoraCore)で自宅サーバの構築をやってきたことをまとめ、紹介しています。参考にしていただければ幸いです。

 ここに記す「自宅サーバ構築の軌跡」は、これまで手がけてきた『サーバ構築』の変遷を九期に分けてまとめたものです。

第一期

 自宅サーバ構築の第一歩は、あるレンタルサーバの会社に、自作サーバ機を預けたことにはじまります。その時は、Telnetでサーバ機を遠隔操作していました。この時代は、電話回線が主流で、現在のようにFTTH(光ファイバー網)を自宅に引くということは夢の話でした。そこで、個人のサーバ機をインターネット上に設置するためにはレンタルサーバのサービスをもつプロバイダに依頼するより仕方がありませんでした。
 プロバイダにサーバ機を預けるにあたり、何日もかけて自宅でサーバ機を構築しました。具体的には、自作機を組み立て、それにLinuxのOSをインストールしました。そして、Webサーバとして動くようにするために、アプリケーションソフトをインストールし、設定していきました。この頃は、サーバ構築をはじめたばかりでしたので、ソースファイルからコンパイルするのがよいのか、あるいはRPMでインストールするのがよいのか、その違いがまったく分からず、見よう見まねで試行錯誤ばかり繰り返していました。
 また、自宅ではLANでつないだ2台のコンピュータでの動作が確認できるだけでしたので、実際にインターネット上に設置してもうまく動いてくれるのか大変心配でした。それでも、預けたサーバ機と遠隔操作できたときは感無量の思いでした。

第二期

 自宅サーバ構築の第二期は、ISDN回線を利用して自宅からWebサーバを立ち上げた時期です。この時期に固定アドレスを取得しましたが、固定アドレスを使ってのサーバ構築は技術的に大きな転換点となりました。また、手元にサーバ機を置いて、自宅でサーバ構築ができる環境になったことは第一期に比べて大きな進歩でした。

第三期

 第二期までは自作機を使ってサーバ構築をしていましたが、サーバ機であるために電源を切ることがないため、不安定で、おちることがよくありました。多大な時間をかけて構築したサーバ機が故障し、最初からやり直さなければならないときは本当に落ち込みました。
 こうした思いからはじめてサーバ専用機を購入した時期が第三期にあたります。当時、サーバ専用機はかなり高価でとても個人では手の出せる時代ではありませんでした。それでも時代の要請であったと考えますが、八万円程度で買える専用機がIBMから発売されました。このとき、はじめてネットでパソコンを購入しました。そして、はじめてのサーバ専用機によるサーバ構築で、心を踊らせながら昼夜没頭していたことを思い出します。

第四期

 第三期までの段階で、ISDN回線を使い、サーバ専用機で自宅サーバを立ち上げることができました。しかし、このときまでの経験で多大な時間をかけて構築したサーバ機がいつダウンしてしまうか心配でなりませんでした。確かに、この専用機はこれまでの自作機に比べて安定していましたが、日々、試行錯誤してアプリケーションをインストールしたり、設定していましたので、専用機といえども不安定になりつつありました。いわば、この専用機はサーバ構築のための練習機であったわけです。
 それでも専用機だけのことはあり、ハードディスクが2個ついており、RAID1のミラーリング機能がついていました。しかし、試行錯誤を繰り返したものの、結局、この機能をうまく使いこなすことができませんでした。そこで、不安を解消するためにこの練習機をバックアップ用のサーバ機として使い、2台目の専用機を購入しました。これが第四期にあたります。

第五期

 第五期は夢であったFTTH回線が使えるようになった時期です。田舎であったので、都会に比べなかなかFTTHを自宅に引くことができなかったので、地域差によるデジタルデバイドを強く感じた時期でもありました。
 FTTHを引くと、自宅でのインターネット環境が大幅に変わりました。しかし、自宅サーバ構築の観点から言うと必ずしもFTTHはバラ色ではありませんでした。
 というのも、ISDN回線ではうまく公開できていたWebサーバも、FTTHではなかなか思うようにいかなかったからです。一難去って、また一難という状況で、イライラした日々が続きました。

第六期

 第四期のISDN回線の時代は低速ではありますが、FTTHに比べ、安定してWebサーバを公開できていました。
 そこで、料金は高くつきますが思い切ってADSL回線を引き、FTTH回線と2回線で自宅サーバを運用したのが第六期です。2回線になり、ADSL側でWebサーバを公開し、FTTH側で外部からWebサーバの様子を観察しました。この環境が整ったことで大変使い勝手がよくなりました。

第七期

 第六期の2回線ネットワーク環境で、ようやく安定した自宅サーバ構築環境を手に入れることができました。ADSL回線はWebサーバを公開するにあたって本当に使い勝手がよかったです。特に、NTTからレンタルしたルータ機能付きのモデムは使いやすく、ファイヤーウォールなどのセキュリティー機能を身をもって経験することができました。
 Webサーバ構築が順調にいきかけたこともあり、欲がでてきて、より本格的にサーバ構築をしたいという気持ちが強くなりました。そこで、本格的なサーバ構築をするためにブレードサーバがほしくなりました。しかし、ブレードサーバともなると100万円以上し、とても個人では購入できるものではありません。ところが、またネット上で、10数万円購入できるブレードサーバを見つけました。
 サーバ機はファンの音もうるさいので屋根裏に置いていました。しかし、夏場になると35℃~40℃近くの高温になり、熱でパソコンが燃えてしまわないかと心配でなりませんでした。そんなとき、このブレードサーバは35℃~40℃にも耐えられることを知り、清水の舞台から飛び降りる思いで、ブレードサーバ機の購入を決意しました。

第八期

 第七期の環境は安定していましたが、2回線の使用で個人仕様としてはかなり贅沢な使い方をしていると感じていました。この頃のサーバ構築のスタンスは、「絶対、おちないサーバ環境を作る」でした。これまで何度もサーバをダウンさせていたのでこの思いが強かったです。しかし、第七期の環境は、回線使用料、プロバイダ2社の契約料、固定アドレス代、ドメイン登録料、電気代と少しでも経費削減しなければなりませんでした。
 そこで、新たにルータを購入し、再度pppoe接続に挑戦しました。すると、思いの外、簡単にpppoe接続ができました。この方法により、FTTH1回線で、2系列使えるようになりうれしい限りでした。このように第八期は、FTTHだけで絞り込めた時期にあたります。

第九期

 最後の段階である第九期です。2008年の夏、「マスタリングRedHatEnterpriseLinux5」という著書に出会います。この本は、これまで膨大な時間をかけてやってきたことをコンパクトにまとめていました。ただ、タワー型サーバ機(FedoraCore2対応)やブレードサーバ機(FedoraCore4対応)では、著書のバージョンと違い、著書のようにサーバ構築することができませんでした。
 本格自宅サーバ構築を目指す以上、この著書の水準までもっていきたく、FedoraCore6に対応したブレードサーバ機をもう一台購入することにしました。これで、本格自宅サーバ構築をできる環境が整ったといえます。

 第九期ネットワーク構成図。2008年8月に、FedoreCore6(MainServer機)、FedoraCore4(WWWServer機)、FedoraCore2(BackupServer機)で各々サーバを構築した構成図です。


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